はじめに・・・・
2023年度住宅業界では非常に活況だった先進的窓リノベ事業。ガラス交換、内窓設置、外窓交換など住宅内外の窓をリノベーションすることで1戸当たり最大補助金200万円!!と住宅に携わる補助金の中でも内容と金額に魅力を感じてらっしゃるお施主様も多いのではないでしょうか。
今回は2024先進的窓リノベ事業の概要と流れをご紹介して参りたいと思います。
2024先進的窓リノベ事業の概要
先ず先進的窓リノベ事業とは環境省管轄の補助金でありまして、正式名称は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」でございます。
1990年と2020年以降のエネルギー消費量を比較すると、現在年々人口が減少しており企業も衰退していると言われる中エネルギー消費が増加し、全エネルギー消費量の14%を占めていると言われております。
環境省としては以下3点の目的の元補助金を交付しております。
・エネルギー費用負担軽減やCO2排出削減
・健康で快適な暮らし
・断熱窓の生産効率向上と関連産業の競争力強化・成長
つまりは各世帯の断熱効果を高めエネルギー消費を抑え、住宅に携わる業界の活性化を高める意図と察します。
住宅において窓が多い程、空調や断熱性能や省エネ性能が窓スペックや規格によって右往左往する為、先進的な窓を設置する敷居を下げ住宅のスペックが上がると言った有難い制度です。
実際に受けられる補助金額は?
環境に良くて住宅の性能が向上する点は分かったとして実際にどの程度の補助金額が発生するのでしょうか。頭ごなしに良いポイントだけ言われても疑問が残るところです。
肝心な金額面に関してですが大枠として先進的窓リノベ事業の予算は1,350億円となっておりまして、一戸あたりの補助金利用額5万円から最大200万円となっております。但し誤解を生まないように5~200万円の窓リノベを行うので現金取っ払いにて貰えるわけでは無く、先進的な規格の窓やドアのリフォームに関する費用の負担を軽減できるといったご認識でお願いいたします。
そして補助率は50%となっており、合計300万円の窓リノベですと最大150万円補助金が出る、合計400万円の窓リノベだと最大200万円補助金が出るといったイメージでございます。
よくある質問①補助金は直接頂けるんでしょうか?
補助金は施工業者が代理申請し「施工業者宛てに振り込まれます」。住宅の所有者に対し、補助金額相当を値引くケースが多いです。
補助金をお受けする際の条件
一見補助金と伺うと何方でも貰える、窓をとにかく変えると受けれるのでは?と疑問に思う方も多いはず。しかし誰でも補助金の恩恵を頂けるといった意味合いでは無く前提条件として下記2点の項目が必須でとなります。
・窓リノベを行う住宅の所有者である
・窓リノベ事業者と工事請負契約を締結して工事を行う必要がある
2点とも当たり前に聞こえる文言かもしれませんが、施工業者だと誰でも補助金を出せるはNG・そもそも住まいとして所有されているのか?など簡単に受け取れるニュアンスではございません。
カジュアルに解釈して解説していきます。
窓リノベを行う住宅の所有者である
読んだ字の如く、実際に窓リノベを各業者様に依頼する家(戸建・集合住宅)の持ち主である必要がございます。
住宅として機能していない家、店舗として利用している家などは対象外になります。但し家の持ち主だけど賃貸物件として貸し出しているは条件内。集合住宅等の管理組合・管理組合法人もOKでございます。
窓リノベ事業者と工事請負契約を締結して工事を行う必要がある
「窓リノベ事業者と工事請負契約を締結すること」に関しては近所の工務店や施工業者に依頼したら誰でもやってくれるのでは?と思いますがミソは登録工事業者=窓リノベ事業者が重要となります。
窓リノベ事業者とは予め住宅省エネ支援事業者に登録している業者を指し、補助金を受ける住宅の所有者の代わりに交付申請手続きや交付された補助金を還元する役割を担います。
まとめかみ砕くと予め窓リノベ事業に事前に登録している業者でないと、補助金が出せない仕組みとなりますのでご注意下さい。
よくある質問②事業登録している業者か施主でも調べられるのか?
登録している業者かどうか調べることは勿論可能です。依頼したいけど補助金の申請を受けれるのか?知り合いから進められたけど、きちんとしたフローで進められるのか?不安な方は下記より会社名を検索頂き確認頂くのが宜しいかと思います。
窓リノベ対象となる工事
2024年先進的窓リノベ事業の対象となる工事内容は下記の通りとなります。
・ガラス交換
・内窓設置交換
・外窓交換
ガラス交換とは一枚の層の旧ガラスを取り外し2層のガラス、3層のガラスにすることで断熱性能を高める工事内容でございます。
内窓設置とは現況の窓に対して新たに新設する若しくは既存窓を撤去後新設する工事でございます。
最後に外窓交換とは、既存サッシの枠より重ねて新たにサッシを取り付けるカバー工法と呼称される工事と、はつり工法と呼称される既存サッシ枠を取り外し新しいサッシを取り付ける工法と2種類ございます。
工事の種類によって補助金額が変わる?
では具体的にどのように補助金額がカウントされる仕組みなのでしょうか?先ず知って頂きたいのが住宅の規格①戸建住宅・低層(3階建以下)集合住宅②中高層(4階建以上)集合住宅によって補助額が変わってきます。そして前述した施工方法、取り換える窓のグレードとサイズ、熱貫流率によっても価格が変わりますので下記表より参照頂きご確認下さい。
サイズ | ガラス | 窓 | ドア |
極小 | 0.1㎡未満 | 0.2㎡未満 | – |
小 | 0.1㎡以上0.8㎡未満 | 0.2㎡以上1.6㎡未満 | 1㎡以上1.6㎡未満 |
中 | 0.8㎡以上1.4㎡未満 | 1.6㎡以上2.8㎡未満 | 1.6㎡以上2.8㎡未満 |
大 | 1.4㎡以上 | 2.8㎡以上 | 2.8㎡以上 |
※参照:先進的窓リノベ2024事業の概要について
よくある質問③玄関ドアは補助金対象外なのでしょうか?
補助金の対象かどうかで言えば対象となりますが、先進的窓リノベ事業では対象外となります。国土交通省管轄のバリアフリーに伴う補助金制度、断熱改修の補助金制度や減税制度などは玄関ドア対象でございます。その他都道府県や市町村が個別に行っている補助金制度もございますのでお住まいの環境次第で適切な補助金制度を選択頂きたい次第です。
交付申請期間と申請の流れ
2024年先進的窓リノベ事業は下記の通り申請期間が設定されております。
申請期間:2024年3月下旬~2024年12月31日
期間内に申請すれば受け付けして頂けます。しかしながら予算の消化次第終了となります。いまどの程度補助金消化されているのか進捗を先進的窓リノベ事業のwebサイトより確認できますのでおお気になさった方は下記よりご覧ください。
既述しておりますが申請は先進的窓リノベ事業に登録している工務店及び工事業者が行います。お施主様が直接申請出来ない仕組みとなっておりますので、一度業者さまへお問い合わせ頂くことをお勧めしております。次はお問い合わせ頂いたのちの流れをご紹介致します。
①現場調査
お問い合わせ頂いたのちに実際に現況を確認する為、先ずご自宅へお伺い致します。「窓を数枚替えたい」、「外窓サイズを大きくしたい」などお客様のご希望をヒアリングし、既存窓枠や窓寸法を計測します。プラン(最適な工法や商品)作成、お見積もり書作成のち価格帯、窓のデザインのすり合わせを行います。
② 工事請負契約を締結
お見積もりご確認後正式な発注依頼をすると補助金申請の用紙と工事請負契約書にサインを頂きます。補助金申請を行う際に下記3点ご用意して頂く必要があります。
・印鑑
・本人確認出来る書類(免許証やマイナンバーカードなど)
・ご住所確認できる書類
(不動産登記事項証明書・建築確認における検査済証・固定資産税の納税通知または証明書)
③窓施工
工事請負契約書、申請書類に不備が無ければご希望の窓・外窓・ガラスなど納品スケジュールを確認後実際に施工する流れとなります。
窓リノベ事業その他ご相談内容
記事内にてよくあるご質問を各所記載しましたが、新たにに窓リノベ事業に関するご相談が多い質問を掲載致します。お不明な点に関しては弊社お問い合わせフォームやSNSにてDM頂ければお返事致しますのでお気軽にご連絡ください。
Q.一度にまとめて工事をしなくても補助金の対象となるのか?
既述の通り1戸あたり上限200万円までとなっており、お施主様のタイミングに応じて必要最低限の窓リノベ(1.2箇所のみなど)を行うことが出来ます。住宅取得、一通りリノベ終えたのちに現金をあまり使いたくないと仰る方も多い為、コストや期間を調整しつつ複数回補助金申請を行うことも可能です。
Q.事前にどんな窓か見てみたいけど補助金対象商品かどうか分かる?
対象商品なのかどうか以下のwebサイトページよりご確認頂くことが出来ます。窓に携わるメーカー様のショールーム等お伺いし実物を確認頂くことも可能です。対象商品に関しては下記よりご覧ください。
Q.他の補助金と併用して制度を利用しても良いのでしょうか?
原則として工事内容が重複してなければ併用は可能でございます。しかしながら申請は可能だが受給できるケースと出来ないケースが存在し、管轄がどちらなのか?請負う業者が一緒なのか?別のなのか?など一定の条件をクリアしつつ併用できるかどうか考えていかなくてはなりません。補助金の名称や概要は確認したけど使えるかどうかに関しては直接ご連絡頂き状況をお伺いしたい点ではございます。
まとめ
今回は2024年先進的窓リノベ事業に関して仕組みと流れに関して解説致しました。補助金と伺うと本当に貰えるのか?果たして恩恵はあるのか?など実益があるのかどうか考えますが実際窓リノベ事業に関しては、リノベーションを行う際やスポットで交換したいなど良きタイミングがあれば、お得な補助金だと言えるでしょう。住まいの補助事業の中でもかなり人気の補助金制度なので、然るべきタイミングの方は検討しては如何でしょうか。
コテンポでは実際に補助金申請に至るのか?お見積もりしたらどのくらい?などお客様のご希望に応じてある種相談窓口の如く各種補助金に関してアドバイスさせて頂いております。少しでもお気になさった方はなんなりとご一報頂ければと思います。